猫を追うより皿を引けとは、猫を追い払うよりも餌の入った皿を引くことが先決であることから、問題の解決には根本原因を正さなければならないことの例え話ですが、今回は文字通り、猫を追うよりも皿を引いた方が、猫との暮らしは楽ですよというお話です。

ベンガルに限らず、子猫は好奇心の塊でとても身軽ですから、部屋中を走り回ったり、棚の上にジャンプしたり、カーテンや網戸などいろんなところに登ったりします。
革靴で爪とぎしたり、たたんだ洗濯物に乗っかってくつろいだり、障子や襖を破ったり
人からみるといたずらとしか思えない行動もします。

数え上げればきりがありません。仔猫のうちにしっかり躾をしたいと思われるかもしれませんが、トイレの躾以外、猫には犬のような躾はほとんどできません。カーテンを登ってボロボロにしたり、棚から物を落としたり、そんな時に猫を叱っても、猫はなぜ叱られたのかを理解してくれません。叱られて嫌な思いをしたことだけを覚えてしまって、飼い主さんが猫から嫌われてしまいます。

壊れやすいものは飾り棚にしまって、猫が入れない部屋に飾って、倒れやすいものは固定して、障子や襖は破れない素材に張り替えて、大切な革靴は忘れずに下駄箱にしまって、物理的に対策をしましょう。猫を叱るのではなく「猫さまに快適にお過ごし頂けるよう」にと気持ちを切り替えて、人間が工夫して対策することが、結果的にはお互いのストレスも軽減しますから、一番良いのではないかと思います。

それから、猫の爪を定期的に切ることで、カーテンや網戸に登ることを防ぐことができます。猫の爪を切っておくと、万が一、何かの拍子に猫にひっかかれても、深い傷にならなくて済みます。何かの拍子に猫自身が怪我をすることも防げます。

猫を飼うといろいろ手間も時間もかかりますが、それでも猫が居ない生活に比べたら、楽しくて嬉しくて可愛くて癒されることは間違いありません。